東京大学農学生命科学研究科 大学院入試対策 一般教育科目編

前回、東大の大学院入試の試験科目の英語について
TOEFL ITPの対策方法についての記事を書きました。

今回は東大大学院農学生命科学研究科の
入試科目である、一般教育科目の
対策方法について書いていきます。

一般教育科目と専門科目の違い

一般教育科目は生物、化学、物理、数学の中から
1科目選択して受験するシステムになっています。
私は生物を選択しました。

一般教育科目となっている通り、
基本的な内容が出ますが、生物に関しては範囲が広く、
大学の講義で習っていない内容も出るので
注意が必要です。
生物は大きく分けて、
分子生物学、植物、生態学の3つの分野から
出題される傾向があります。
またまれに免疫学や遺伝学、生理学なども
出題されます。

一方の専門科目は、
専攻内のさらに細分化された科目が8つほどあり、
その中から2つ選択するシステムになっています。
また希望する研究室によって、
選択する科目も異なるため
希望する研究室の先生にどの科目を選択するかは
しっかり聞いておきましょう!

それぞれの科目の中には一般教育科目と
近い内容のものから、
とても離れた内容のものまで多様です。

私は一般教育科目では生物を
専門科目では水産増養殖学と水産動物生理学を
選択しました。

それぞれの科目の配点は
英語400、専門科目400、一般教育科目200の
合計1000点になります。
一般教育科目の配点が200だからと言って
勉強せず点数が取れなければ足切りに合うので
注意しましょう。

一般教育科目の対策で使用した本

一般教育科目で使用した本を以下に記します。

① Essential 細胞生物学 原書版第5版
  中村 桂子、松原 謙一、榊 圭之、水島 昇

この本は絶対にやっておかなければいけない
1冊だと思います。
一般教育科目の過去問を見ると、
5割がこの本の内容から
出題されていることが多いです。
分子生物学系統は、
この本を勉強すれば間違いないでしょう。

② エッセンシャル植物生理学 農学系のための基礎
  牧野 周、渡部 正夫、村井 耕二、榊原 均

一般教育科目では、ほぼ毎年、
1題が植物の問題が出題されています。
まれに非常に難しい内容が出るので、
完璧にカバーするのは難しいかもしれませんが、
過去問を見た時に、
この本の内容が比較的カバーできていると思い。
この本を購入しました。
入試に出ない部分も多々含まれていますが、
図解がカラーで見やすく、
わかりやすく解説されているのでおすすめです。

③ 生態学入門 第2版
  日本生態学会

生態学の分野も、
ほぼ毎年1題が必ず出題されています。
出題内容は基礎的な内容が多いように感じます。
この本だけでほぼカバーできるかと思います。
図の説明文が本文に含まれている場合があり
読みにくい箇所もありますが、
事象の説明に実際の例がほぼ必ず記載されているのが
良い点でオススメです。

④ 免疫系の仕組み
  免疫学入門 第4版

大学時代の教科書で、
まれに出る免疫系のために少し勉強しました。
特に補体系とオプソニン作用や抗体の構造と
抗体による白血球の作用については
深く勉強しておきました。

⑤ ネット検索

⑤は本では無いのですが、
一般教育科目は範囲が広すぎるので、
本だけでは抑えられない部分が出てきます。
その際にネットでキーワードを検索して勉強しました。
キーワードの選出と勉強方法は下に記します。

⑥ 大学院入試の過去問

東京大学のホームページから購入することができます。
絶対に買っておいた方が良いです!

その他、読んでおいた方が良い本

⑥ ヴォート基礎生化学 第4版
田宮 信雄、村松 正實、八木 達彦、遠藤 斗志也

この本の翻訳が読みにくく、
あまり好きな本では無いですが、
まれに出題されている内容があり、
出そうな内容は読んでいても良いかもしれません。
特にタンパク質の構造に関しては
①のエッセンシャル細胞生物学よりも
詳しく記載されています。
※第5版を掲載しています。

⑦ 人間活動と生態系
  日本生態学会

この本の内容がまるまる出題されている
問題がありました。
生態学は③の本でほぼカバーできると思いますが、
カバーできない内容が
こちらに記載されていたりするので、
余裕があれば読んでおくことをお勧めします。

一般教育科目の勉強方法

私が行った勉強方法は5ステップからになります。

①まず大学院入試の過去問を一周し、
 問題からキーワードを抽出します。
 キーワードの抽出に関しては、
 問題の解答の根幹を成すものになります。
 (このワードがなけれな正解にならないなという
 ワードです)
 また、分かる範囲でいいのでキーワードを元に
 本を読み解答を作成します。
 (私はこの段階で3~4割ほどの正答率で、
 わからない問題はほぼ記入できませんでした。)

②抽出したキーワードを確認しながら、
 ①〜③の本を1周読みます。
 この時、必ず内容を理解するようにしてください。
 (この段階で暗記する必要はありません。)
 また、過去問に無く、出題されそうな内容に関しても
 付箋などでマークをしておきます。

③再度過去問を解きます。
 この時に赤シートで隠せるように
 過去問に解答を記入します。
 もし上記の本に解答がなければ、
 ネットで検索し解答を作成します。
 ネットで検索する際、いくつかのサイトを周り、
 正しい解答を作成するようにします。
 (同様の内容の記述が見つかるはずです。)
 

④②でマークした出題されそうな内容について、
 本を読み問題を自作し、解答を作成します。
 こちらも③と同様に
 解答を隠せるようにしておきます。

⑤③と④を何度も解いて暗記します。
 (何周もすると
 この問題は解けるという状態になるので、
 その問題はもう解かなくて良いと思います。
 もし忘れてきたら再度解いて覚えましょう。)

何点くらい取れた?

実際に試験本番では、全部で4題ありうち

1題で消化酵素の問題が出てその問題は半分くらいしか取れませんでした。

そのほかの問題では大体7.5〜9割くらい取れているのでは無いかと思います。

1題50点だとして、200点満点中130点〜150点前後だと思います。

以上が私が行った一般教育科目対策になります。

ご覧いただきありがとうございました!

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